コロナ禍だからこそ健診を受けましょう
総合健診推進センター所長の宮崎です。
いつも当センターをご利用頂き、有難うございます。
この度のホームページのリニューアルを期に、当センターの各分野の専門家から皆様に定期的に健康情報をお届けいたします。ご活用いただければ幸いです。
昨年3月の第1回緊急事態宣言発出以来、約一年3ヶ月になります。その間、密集、密接、密閉のいわゆる3密を避け、自粛が要請されており、家から外に出ない生活が続いている方も多いと思います。また、リモートワークで出勤日が減り、家で毎日パソコンの前で座りっぱなしでほとんど動かない方もいらっしゃるでしょう。旅行にも、外食にも、ショッピングにも、スポーツにも行けず、ストレスが溜まりっぱなしの方も多いでしょう。おそらく、コロナ前に比べ運動量は大きく減っています。また、家で長い時間を過ごすと、つい周りにあるお菓子などをつまみがちです。その結果体重が増えるいわゆるコロナ太りになった方もおられると思います。
食べ過ぎで、座りっぱなしの生活が続くと、体重が増加、すなわち脂肪の増加は肥満の原因となります。体重増加はわずかでも、血糖や、血圧、脂質、肝機能、尿酸などの値が悪くなり、生活習慣病が起こりやすく、放置すると徐々に悪化します。肥満や生活習慣病の悪化は、心筋梗塞や脳梗塞だけでなく、がんや認知症の原因になることがわかってきました。
また、肥満の方や糖尿病、高血圧、心臓病など基礎疾患のある方は、一旦コロナウイルスに感染すると重症化しやすいこともわかっています。
対策は、毎日の生活の中で運動や食事が今のままで良いか見直すことです。特に生活のリズムを作ることが効果的です。家に籠りがちになると、生活リズムが崩れ、夜更かし、朝寝等に傾きがちです。早起きして、散歩や運動を行うと、一日が引き締まります。
体重と血圧は自宅で測定することができますが、採血が必要な血糖や脂質、肝機能、尿酸などは自分では測定できません。健診は必ず一年に一度は定期的に受診し、検査値が昨年からどう変化したか、胃カメラやレントゲン所見、超音波試験、心電図などに異常がないかチェックし、要精検、要受診とのコメントがあれば病院を受診し、診察や精密検査を受けてください。健康維持、増進の第一歩です。